回顧司法書士会群馬義捐金訴訟2 2002年4月14日最高裁上告審で負ける

 
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  回顧司法書士会群馬義捐金訴訟2
 
 
 
 
 
(法律事務独占と強制入会団体の論理)
 
 
 
 

2002年4月14日最高裁上告審で負ける

結果としては、阪神淡路大震災での被災司法書士への義捐金訴訟は最高裁での上告審で、会員側は、わずか1票差の2対3で、群馬県会に負けた。この問題は、その後法律学会でもしばしば取り上げられ、類似の問題が司法試験の論文式の問題として出題もされた。内田貴教授の民法教科書、民法1では税理士会政治献金訴訟判決とならんで、群馬義捐金訴訟が取り上げられている。今では、群馬司法書士会義捐金訴訟を知らない法律資格受験生は皆無だろう。内田教授の見解では、義捐金決議は法人の目的を逸脱する決議として無効とされている。さて、それではここで群馬義捐金訴訟の上告審の判決を見ておくことにしよう。

この裁判は、

「阪神大震災で被災した兵庫県司法書士会に復興支援金を寄付するため、特別に負担金を徴収する」という群馬司法書士会の総会決議がなされたため、同会の司法書士は強制的に負担金を支払わされることが、思想信条の自由などに反しないか、その効力が争われた裁判(平成11年(受)第743号平成14年4月25日第一小法廷判決 債務不存在確認請求事件)である。判決は「本件負担金の徴収は、会員の政治的又は宗教的立場や思想信条の自由を害するものではなく、また、本件負担金の額も・・・・・・会員に社会通念上過大な負担を課するものではないのであるから、本件負担金の徴収について、公序良俗に反するなど会員の協力義務を否定すべき特段の事情があるとは認められない。」
とし、その効力を認める判決となった。

しかし、この判決については二人の最高裁裁判官から反対の意見があった。

深澤裁判官の反対意見は

公的な性格を有する司法書士会は、株式会社等営利を目的とする法人とは法的性格を異にし、その目的の範囲も会の目的達成のために必要な範囲内で限定的に解釈されなければならない。・・・・本件拠出金は、被上告人(群馬司法書士会)の普通会費の年間収入にほぼ匹敵する額であり・・・・・・その額が過大であって強制加入団体の運営として著しく慎重さを欠き、会の財政的基盤を揺るがす危険を伴うもので、被上告人の目的の範囲を超えたものである。・・・・・・強制加入団体であるから、多数決による決定に基づいて会員に要請する協力義務にも自ずから限界がある。・・・・・本件決議は、決議に従わない会員に対しては・・・・・その10倍相当額を会に納入することを催告するほか・・・・・・法務局又は地方法務局の長の行う懲戒の対象・・・・・・にもなり得る。・・・・・本件拠出金の寄付は、被上告人について法が定める本来の目的ではなく、友会の災害支援という間接的なものであるから、そのために会員に対して・・・・・・厳しい不利益を伴う協力義務を課すことは、目的との間の均衡を失し、強制加入団体が多数決によって会員に要請できる協力義務の限界を超えた無効なものである。」
というものであった。

さらに、横尾裁判官は反対意見で

「私は、本件拠出金を寄付することは被上告人の目的の範囲外の行為であると考える。・・・・・・原審が適法に確定した事実関係によれば、1・・・・・・本件拠出金の使途としては、主として被災司法書士の事務所再建の支援資金に充てられることが想定されていたとみる余地がある、・・・・・・3本件拠出金の具体的な使用方法は、挙げて寄付を受ける兵庫県司法書士会の判断運用に任せたものであったというのであり、このような事実等によれば、本件拠出金については、被災した司法書士の個人的ないし物理的被害に対する直接的な金銭補てんや見舞金の趣旨、性格が色濃く残っていたものと評価せざるを得ない。

と述べている。

裁判の勝敗は立証の成否にあり

控訴審で原告団のメンバーに参加した私は、正直に言うと控訴審でも勝つこ とは間違いないと楽観していた。原告団のメンバーもそうではなかったかと思う。控訴審で登場した群馬県会側の弁護士はなかなか有能な(この訴訟のポイントが強制徴収資金の性格にあるという点に着眼して、控訴審で拠出金論を前面に押し出した点)弁護士だったが、後半の準備書面で、原告団メンバーが無政府主義者まがいというくだりがありこれには笑ってしまった。結局控訴審で敗訴したわけだが、この敗訴で我々は大きな教訓を得た。油断大敵という昔ながらの教訓である。我々は法人の目的論という理論の展開にいささか自信過剰となっていたように思う。理論の展開面ではもう少し憲法論を大上段にかぶせて強制会という特殊な制度が常に人権侵害の危険をはらむものという点を強調し、ついで八幡製鉄判決と税理士会判決との違いを明確にして、それから法人の目的論を細かく展開するという風にすれば良かったように思う。

しかし理論以上に重要だったのは立証活動だった。訴訟であるのだから当然なのだが、この立証活動を軽視してしまった。この強制徴収された資金を、我々は義捐的要素の濃いもの、つまり義捐金と考えていたが、群馬県会側は司法書士会という組織の一部が壊れたのだから、それを修復させるための「拠出金」だと主張しているのである。つまりそれは、会で負担すべき経費類似であって義捐金ではないから、憲法19条の問題でもなく司法書士法人としての当然に目的にかなったものであるというわけである。決議に参加していた者にとっては、この会側の主張はあまりにも馬鹿馬鹿しく単なる屁理屈に過ぎずそのような主張を裁判所は当然採用しないだろうと思っていたのだった。

この資金の性質が「義捐金」なのか、会目的を実行するための単なる「拠出金」なのか、この判断がまさに勝敗の分岐点になってしまった。もし高裁がこの資金を「義捐金」と評価していたら我々は間違いなく勝っていた。さらにここで我々がもう一つ考えるべきであったのは、もし高裁が人権よりも法秩序を優先する発想を持っていたら、つまり会敗訴により司法書士会に引き起こされる混乱を回避するべきという価値感情をもっていたとしたら、会側の「拠出金」論は裁判所側の会側勝訴判決への絶好の逃げ道となるかもしれないということだった。

伊香保温泉で気勢をあげたものの・・

原告側には臨時総会のビデオもあったし、兵庫県会の作成した阪神淡路大震災報告書などもあった。強制徴収された資金がまさに義捐的性質をもった資金であったことをこれらの証拠方法を用いて法廷で立証すればよかったとは、今に なって思うことである。法廷での勝負は、要件事実の存否、その立証にかかっているという教訓を我々は体験させられたわけである。控訴審では原告側も弁護士を東大出含め3人追加して万全を期した積もりであったが私も含め楽天ムードにあったから、あまり深刻なデイスカッションもしなかったし、証人尋問での練習もしなかった。我々は伊香保温泉につかって勝ちムードで気勢を上げていたわけである。一審で勝ち二審で負ける、良くあることだがこのことだったのだ。控訴審での敗訴後、上告人小林悟さんの上告理由書を私が代書することになった。新民事訴訟法で上告審は法律審に変わったばかりで、ここでは新たな事実上の主張は採用されないし立証することも出来ない。事実上の主張と判断は高等裁判所が終審の裁判所となった。会側の弁護士はこのことを高裁の弁論時から計算に入れていたはずだ。

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