城南司法書士合同事務所のご案内です

 
 債務整理、民事再生、過払いの返還請求 城南司法書士合同事務所   債務整理・多重債務・過払い|城南司法書士合同事務所HOMEサイトマップ  
 
 
業務案内事務所案内費用についてマイオピニオンお問い合わせ
 

司法新聞毎週連載
「勝瑞豊の縦横無尽」

 
                        
債務整理の費用 連載タイトル一覧
債務整理の費用 日本弁護士連合会、21世紀の行方? 36
債務整理の費用 日本弁護士連合会、21世紀の行方? 35
債務整理の費用 日本弁護士連合会、21世紀の行方? 34
債務整理の費用 日本弁護士連合会、21世紀の行方? 33
債務整理の費用 日本弁護士連合会、21世紀の行方? 32
債務整理の費用 日本弁護士連合会、21世紀の行方? 31
債務整理の費用 日本弁護士連合会、21世紀の行方? 30
債務整理の費用 日本弁護士連合会、21世紀の行方? 29
債務整理の費用 日本弁護士連合会、21世紀の行方? 28
債務整理の費用 日本弁護士連合会、21世紀の行方? 27
債務整理の費用 日本弁護士連合会、21世紀の行方? 26
債務整理の費用 日本弁護士連合会、21世紀の行方? 25
債務整理の費用 日本弁護士連合会、21世紀の行方? 24
債務整理の費用 日本弁護士連合会、21世紀の行方? 23
債務整理の費用 日本弁護士連合会、21世紀の行方? 22
債務整理の費用 日本弁護士連合会、21世紀の行方? 21
債務整理の費用 日本弁護士連合会、21世紀の行方? 20
債務整理の費用 日本弁護士連合会、21世紀の行方? 19
債務整理の費用 日本弁護士連合会、21世紀の行方? 18
債務整理の費用 日本弁護士連合会、21世紀の行方? 17
債務整理の費用 日本弁護士連合会、21世紀の行方? 16
 
   
 

TOP法律新聞 > 日弁連、21世紀の行方? 17

 
 
 
 
 

法律新聞連載 「勝瑞豊の縦横無尽」

 
 
 
 

日本弁護士連合会、21世紀の行方?
 17 弁護士法72条の法律事務の独占がもたらす超過利潤をどう考えるか

 
 

 2004年夏、フロリダ州を襲ったハリケーンのもたらした便乗値上げについて「クライスト司法長官は『タンパ・トリビューン』紙の論説コラムで、緊急事態において人々が命からがら非難したり、ハリケーンの後で家族のための必需品を手に入れようとしているとき、良心に照らして不当な価格を請求されているとすれば政府はそれを傍観するわけにはいかない」( M・サンデル「これからの『正義』の話しをしよう」11P 早川書房 )といい「これは正常な自由市場の状態ではない。自発的な買い手が自由意思で市場に参入し、自発的な売り手に出会い、需給に応じて価格が合意されるわけではないからだ。緊急事態では切羽詰まった買い手に自由はない。安全な宿泊施設のような必要不可欠なものの購入に選択の余地はないのだ(クライスト)」(前掲書12P)とも言っている。

 「これは正常な自由市場の状態ではない。自発的な買い手が自由意思で市場に参入し、自発的な売り手に出会い、需給に応じて価格が合意されるわけではないからだ。緊急事態では切羽詰まった買い手に自由はない」という事情は、貸金業法改正によりもたらされている現下の過払い金バブル市場と、売り手である弁護士、司法書士、買い手である多重債務者の場合にもあてはまるように見える。法律により売り手が、少数の弁護士、司法書士に制限されているから、フロリダ・ハリケーンの便乗値上げよりも、その分、タチが悪いとさえ言えるのではないか。緊急性を要する需要の買い手である100万人近い多重債務者達が少数の弁護士、司法書士の提供するサービスしか買えないのである。この供給制限の根拠は弁護士法72条の法律事務取扱禁止規定にあるが、この解釈と適用には政府と日弁連との間で争いがある。

 政府は、この規定が刑罰法規であることを重視し、この規定でいう法律事務とは、事件性のある法律事務に限定されると制限的に解釈し運用している。何故なら、弁護士法72条は、明文で「法律事件に関して」と規定しており、これを一般の法律事務と拡張解釈すれば、罪刑法定主義に反するし、すべての法律事務が弁護士の業務独占だとすれば、同法違反による処罰範囲が広くなりすぎるからである。これに対し日弁連は、事件性、紛争性のあるなしに関わらず、総ての法律事務が弁護士の独占業務であると主張している。その理由としては、「法律事務は国民の権利義務に関わるもので、それに業として携わる者には特に高度の法的能力が要求される」からとしている。強欲だからというわけではないらしい。しかし、法律事務の範囲は、簡単なものから複雑なものまで非常に広くて、この問題処理の総てに「特に高度の法的能力が要求」されるとはとても言い難い。消費者金融を相手方とする和解契約の代理人を、弁護士に限定するのに、その理由が、「特に高度の法的能力が要求」されるからということでは、国民は到底納得出来ないだろう。

 大阪府の橋本知事が7月6日、改正貸金業法の規制を緩和する構造改革特区の設置を政府に提案したが、この提案に反対した大阪弁護士会に対し、橋本知事は「弁護士でなくても過払い金返還業務はでき、行政がやれば弁護士報酬分を債務者の生活再建に充てられると指摘。そのうえで『当然の事実だが、若手とか仕事のない人は、みんな債務整理で稼ごうとしているし、若手中堅は、難しい事案よりも債務整理をやった方が楽して儲けられるから、みんなそっちに行ってる。弁護士報酬を吐き出させることを先に弁護士会はやるべきだ』と、弁護士、会の姿勢を批判した」( 法律新聞7月16日 1860号 )と本誌が報じている。「難しい事案よりも債務整理をやった方が楽して儲けられる」のも「若手とか仕事のない人は、みんな債務整理で稼ごうとしている」のも、司法書士界も全く同様である。

 フロリダの便乗値上げにもどろう。「多くの一般市民が便乗値上げ禁止法を支持するのは、幸福とか自由と言うより、もっと直感的な理由があるからだ。人々は他人の窮状を食い物にする「ハゲタカ」に憤慨し、彼らが棚ぼたの利益を手にするのでなく、罰せられることを望む。・・・憤りとは特別な種類の怒りであり、何かを不当に手にしている人がいると思おうときに生じる。この種の憤りは不正義に対する怒りなのだ」( M・サンデル「これからの『正義』の話しをしよう」11P 早川書房 )とサンデル教授。72条の法律事務独占を良いことに、過払いバブルに酔いしれる弁護士、司法書士たち、彼らに「これからの『正義』の話しをしよう」と思う。宇都宮日弁連会長を批判する債務整理専業大事務所の驚くべき高収入は、民間人の参入と競争を排除している弁護士法72条の法律事務独占にあるのは明白である。日本弁護士連合会の会長は、独占によりもたらされる超過利潤、これをどのように考えておられるのだろうか。



 
 
  ▲ このページのTOPへ