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改正貸金業法第二弾の内容

借入限度額

2007年12月19日、改正貸金業法は、その第二弾として多重債務に陥る消費者を減らすために、貸金業者の過剰融資についてこれを規制することにした。具体策は、「日本貸金業協会」の自主ルールとして実施された。

例えば、毎月の返済額が、総額で月収の3分の1を超えるような融資は受けられなくなる。月収30万円の人であれば月の返済額が10万円を超えるような額は借りることが出来なくなる。約定の返済期間が1年であれば、月収30万円、年収360万円の人は消費者金融からの借り入れは総額120万円前後に制限されるということだ。2社からでも3社からでも総額120万円前後が借入の限度額となる。しかし実際の借入れ期間は3~5年ということもあるだろうし、借り換えやリボ払いに関する借入リスクが消え去るわけではない。月10万円の返済額がほとんど利息の支払いなどということになっては困る。

 

審査の厳格化

これまでは窓口なら免許証だけで簡単に借り入れることが出来たし、無人貸出機からも借入が出来た。ATM、無人貸出機がなくなるのか不明ではあるが、少なくともこれからは収入支出の状況や家族構成、勤務先などが詳しく問われることになる。50万円以上の借入には源泉徴収票など年収を証明する書類の提示が必要となる。又他社からの借入も細かくチェックされ、そのために業者間の信用情報交換システムの充実が図られた。

 

返済額返済期日の通知

借入が複数化、多重債務化すると毎月の返済に追われて全体の借入額や返済額がわからなくなってしまうのが普通だ。このために貸金業者は融資のたびに返済額や返済期日を債務者に通知することになった。以上は「日本貸金業協会」の自主ルールとして実施されるものであるが違反業者は協会を除名される。金融庁はまずは業者団体の自治的規制を介して消費者保護を図ることにした。

 

取立て行為の規制強化

業者が3人以上でする取立て行為を禁止する他、親族の冠婚葬祭や年末年始、入院時などの際の取立てを禁止する。電話での督促は1日3回以内、メールや文書で催促したあとは、3日以内に再督促することを禁止する。

 以上の改正貸金業法の違反については、従来の業務停止か登録抹消の処分に加えて、金融庁の取り締まり権限に、さらに違反に対する「業務改善命令」処分が加えられ、業者の違反に対し迅速に処分が下せるようにして、改正法の実効性を確保するようにした。これにより依頼消費者の苦情に対しては我々も対処しやすくなったわけだ。

法律としての上限金利(刑罰金利)の引き下げと貸し出し総額年収3分の1規制は、2010年6月までに施行されたが、大手業者は新規融資申し込み者については現在では年20%以下にして貸し付けている。

さて、貸金業法の改正は消費者信用市場に大激震を与え、2008年の利息制限法違反を理由とする不当利得返還請求額は4000億円を超えることとなった。この返還請求のために大手ではクレデイア以下中堅貸し金業者の倒産が相次いだ。そのようななかで消費者信用市場への規制強化が行き過ぎであるとのエコノミスト側からの批判も出た。消費者向け無担保ローンの弊害を認めつつも、市場取引を利息制限法という法律のみによって規制することが良いのか、他の方法によっても弊害を是正することが出来るのではないか。利息制限法だけの規制では弁護士の収益を増やすだけではないのか(2008年3月30日 10チャンネル サンデープロジェクト 司会田原総一郎)などと指摘もされた。当時の議論を見てみよう。