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資格者にぼられないためには?

今から20年も前になりますか。消費者金融が大衆消費者時代の到来とともに大成長をしていたとき、クレサラ対策協議会という弁護士指導の団体も大発展し、その創始者宇都宮弁護士は、高利貸し撲滅の人、正義の人として有名となり、その後ついに弁護士会の会長になりました。

しかし、大量に発生する経済破綻消費者の救済需要には、さすがのクレサラ対協も実際的には十分に対応出来ず、しかもクレサラ対協の弁護士ですら、庶民から見ればその報酬は高かったので、この時代には、弁護士の裏の顔 はやりたい放題のぼろもうけという有様でした(弁護士合格年400人時代)。

後進日本国民のお上意識、司法試験崇拝、事大主義、弁護士崇拝という根深い権威主義、日本国民の、自分にも選択の自由が与えられる半面、厳しい結果責任の問われる経済主体なのであるという意識の欠落、過度な依存性や自立性の欠如、それを利用したのは、消費者金融の腐ったワラたちの面々ばかりではなかったように思われます。

一般の司法書士や弁護士団体の、自己の提供するサービスやその価格の消費者向けへの広告を長年抑圧して来た、自分たちの高価格、業務独占志向を追求してきた、そのような表の顔のありかたにも大いに問題があったはずなのです。では良いワラの見分け方にGO!

借金整理弁護士、クレサラ対協独占時代の終わり

長い戦後続いた弁護士借金整理独占時代が終焉を迎えるのは1990年代半ばになってからです。独占時代をクレサラ対協のもとで活動をともにしていた司法書士とは別個に、司法書士が裁判書類作成権を根拠に、自己破産15万円を看板に新聞広告に登場しました。そして間もなく特定調停という制度が出来、事実上、弁護士の債務整理独占の壁が破れます。さらに90年代末になると、目に余るようになった提携弁護士や悪徳弁護士に対して、弁護士会やクレサラ対協による追放キャンペーンが展開されるようになります。

やみ金の金主、山口組の一斉捜索、逮捕から資金源を断たれたヤミ金の一時の勢いが無くなり始めたように、整理屋や紹介屋の陰には必ず提携弁護士や司法書士、悪徳弁護士や司法書士がいたので、これらを追放することは多重債務者にとっても大いなる福音でした。

その頃、あふれた破産本ヤミ金本、チラシはがきジャンクメール
しかし、一流マスコミ、大衆向け出版物、TV取材から スポーツ紙等新聞広告、バスなど公衆交通機関、週刊誌、タウン誌、チラシ、折込広告にいたるまで、多様なメデイア、多様な意匠を凝らしてする借金整理広告のなかから真贋を見抜くことは大変に困難なことになりました。また、最近になるとインターネットが本格化するようになりホームページどころかスマートフォンでの広告が主役となりました。

選択失敗の行方

さてどの情報を選択して良いのか、選択によってはボロボロズタズタになって自己破産か夜逃げにいたることに成りかねないのですから、その選択の成否は深刻な問題です。しかしその選択の目安や基準は案外単純なもので、正確かつ明白なものです。価格と内容を明示する事です。何故このような単純明確な基準が導き出されるかと言えば、消費者金融の作り出したクレサラサービス救援市場の中核である資格者の報酬が、業務独占どんぶり勘定で、つまり競争市場の試練を受けていない、大衆の無知を前提とした資格者の殿様商売のどんぶり勘定だからです。そこが、整理屋や紹介屋のつけこむところとなり、彼らの収入の源泉となっていたのです。ですから価格競争を排除し、どんぶり勘定を維持しようとする人は、正義の法律家であれ、闇の整理屋であれ、提携弁護士の金主であれ、この報酬価格を、利用者から秘匿するのは当たり前なのです。

手数料価格を明示していない広告やホームページは危ない。

そこで、皆さん、借金整理の広告を、ホームページから電車バスのステッカー広告、新聞広告からチラシまで、弁護士、司法書士、NPOの掲載に至るまで、良く見てください。どうですか。

利用者にその価格とサービスの内容を明示するのは本来、広告のABCなのです。広告の正義なのです。しかし、公取の指導もあって、最近はHPなどで価格を明示するところも出てきました。価格を広告するということはその価格で責任をもって一定内容のサービスを提供すると内外に宣命しているということなのです。スペースの限られたメデイアの広告ならともかく、いくらでも書き込めるホームページですら価格と対応するサービスの内容を明らかにしていないのは、資格者の競争回避体質を自白しているようなものです。
法律家とは、勤労市民や事業家により構成される自由な市場経済とその秩序を護るために存在しているので、その地位は国民代表が議会で定めた法律、人民の意思によって支えられているのです。

価格明示の上でのサービスの質競争

良いワラか悪いワラか、サービスの選別は、広告に価格を明示しているかどうかで決まります。しかしその価格明示はフェアーな取引の第一歩に過ぎません。その次に、その価格を明示している多数の事務所間で、提供するサービスの質の競争が始まるのです。ここに至り、消費者国民は、初めて法律サービスの選択権を得ることになるのです。資格者間での、無名の依頼人の選択を前にした、サービスの価格と質の競争が始まるわけです。その時、その選択権は国民消費者のあなたにあります。派手なわりには、価格を明示していない広告やホームページを見たら要要注意なのです。

法テラス(法律扶助協会)の利用を勧めない資格者にも問題があります。

賢い選択についてもうひとつの重要なポイントを申し上げると、あなたが法律事務所や司法書士事務所を訪れたときに、必ず法テラス(法律扶助協会)の援助が受けられるかどうか弁護士や司法書士に質問することです。もちろん、援助の対象は金銭的に困っている人たちなので、その援助には支給要件があります。自己破産を選択せざるを得ない人たちであれば7割方は援助を受けられるでしょう。

この法テラス(法律扶助協会)は民事法律扶助法に基づき全国的に組織された国の制度ですが、一般の方にはまだまだ知られていません。しかし、司法書士、弁護士ならこの制度は誰でも知っています。にも関わらず、まずその制度による援助につき、明確に答えられないような弁護士や司法書士は、そもそも多重債務者救済についてはこのビジネスに関わる資格がない、その精神の核が腐っていると断言出来ます。「事務補助者でも出来る定型事務処理の自己破産は、かっこうの小遣い稼ぎ」というような本音を秘めた弁護士、司法書士は、報酬の減額を怖れ法テラス(法律扶助協会)の援助の内容を知らないばかりか、活用しようともしないのです。

法テラス(法律扶助協会)活用の利点は、悪徳弁護士や整理屋や紹介屋による被害を未然に防止出来るところにもあります。明確な援助契約と契約の際のインフォームドコンセントで、契約弁護士や司法書士の間に中間搾取者がいればそれが発覚してしまうからです。これは特定調停制度を利用する場合にも言えます。弁護士、司法書士の広告解禁にともなって、法律事務所や司法書士事務所を装った整理屋、紹介屋の広告が氾濫していますし、NPOの看板をかかげた整理屋も堂々新聞広告などをしています。しかし彼らのアキレス腱は、法律扶助協会や特定調停制度など公的支援制度を活用できないところにあります。この点も、良いワラ、悪いワラの選択基準となります。

自動車2000CCが幾ら位、軽自動車が幾ら位、パソコン、デジカメが幾ら位、これならその価格が大体幾ら位であるか誰でも知っています。では一般の弁護士、司法書士なら幾らなのか、皆さん、知っていますか。
知らないでしょう。そこがおかしいと思うのです。私のような事務所は小事務所で新聞広告やホームページでそれを知らせるしかありませんが、弁護士のサービスや価格の不透明が、いろいろな不祥事の原因となっていることを見れば、一般市民への法律事務所等の適切な価格広告、事務所案内広告がいかに重要であるかがわかるでしょう。


弁護士会は、この際、市民のために是非、分かりやすく価格も明確な信頼できる広告を、弁護士会会員が活発に国民に向けて発するように会員に勧めていただきたいと思います。司法書士会も同様です。そしてフェアーな資格者間の競争をとおして不正を追放しましょう。加えて、資格者にとって重要なのは、何よりも依頼者への「説明義務」です。

市民に開かれた事務所、これがこれからの(正しく言えば20年前からの)法律事務所、司法書士事務所のあり方ではないでしょうか。紹介屋、整理屋、事件屋といった人たちに活躍の場を与えてきたのは、実は、自ら市民からのアクセスを遠ざけ、価格表示を曖昧にし、競争を避けてきた法律事務所、司法書士事務所およびその業者団体の姿勢にあったのです。

 

3 結果報告後の対応

  第3 結果報告後の対応

 「残高調査再計算業務」の結果、正確な残高が判明すると、依頼人の方にその結果を報告します。

その後、債務をどう処理するのかしないのか、その結果に応じて、その選択手段につき司法書士が相談に応じます。その結果、不当利得返還請求権が生じていれば、不当利得返還の請求手続きを、その手続き自体を依頼人が、当事務所に委任するかどうかについても、どの債務について、当事務所にお任せいただけるかどうかも含め相談に応じています。

その結果、依頼人から、債務の整理、不当利得の返還請求、訴訟又は本人訴訟を依頼されれば、その段階で、初めて債務整理処理の方針を依頼人と共に決定するのです。

不当利得返還請求事件であれば、140万円超の請求であれば、本人訴訟であることにつき説明し、書面作成援助と本人出廷について、本人が選択し、その同意を得られれば、訴状の内容を本人に確認後、直ちに管轄地裁に向け、訴状及び証拠を送付、申し立てをします。


140万以下の請求であれば訴訟代理人として受任し、その後に、消費者金融業者に、書類作成又は代理を受任した旨、通知します。(参考次ページ 本人訴訟手続き事務分配図 法廷配置図)

 

残高確認の段階では、大半は不当利得返還請求事件となり、その回収した返還金を、必要な範囲で、他の残債務に弁済充当することになりますが、その結果として、あったとしても総額としての債務残高は相当に小さくなり、しかも現行では金利はどこの業者も利息制限法に従って安くなったので、債務者は、利息制限法に減額の上、その残金を、通常金利での支払いで約定通りに返済し、その業者と、今まで通り、継続してカード取引をすることも良くあることです。

 

加えて言えば、当事務所が、残高無料確認サービスと債務処理方針の決定の相談を開始して以来、依頼人の債務が、事故案件になったり信用情報機関に登録されるようになったりしたことは、改正貸金業法施行後9年に至る今日まで、ほとんどありません。

 

複数債務の債務処理については、依頼をうければ、各担当補助者からの報告及び資料を受けて、司法書士が、まず(1)不当利得金を返還請求できるもの、(2)約定残額を減額できるもの、(3) 法定利息による取引であるもの、(4)過払い請求権が時効消滅しているもの、の4種に分けます。
そして基本的には、調査後判明した、まず確定した不当利得金返還請求権を実行し、回収をはかります。その回収をしてから、それを返済原資として、利息制限法に引きなおしても残債務が残る債務については、その返済に充当し、返済負担を減じるか、全額弁済をします。個々の債務についての着手のタイミングは、依頼人の方の返済の都合を見ながら、それぞれの債務につき、過払い金を請求、回収し、減額請求し、弁済もして行くのです。

 

しかし、それでも、自己の収入では、返済が困難であるとの見通しとなった時、あるいは判明したときには、それは、自己破産、個人民事再生手続きを選択せざるを得なくなったことを意味します。その場合に、初めて、自己破産、個人民事再生の手続きを検討することになります。

 

当事務所で実行している事務は、主に司法書士法3条に規定されている認定司法書士資格による訴訟を含めた140万円以内の不当利得返還請求事件の代理、140万円超の事件についての不当利得返還請求事件の代書の二種類であり、通常民事の不当利得返還請求事務を専門に行っています。

従って、基本的には、債務不履行を伴う裁判外での債務整理事務、いわゆる任意整理、裁判外での分割弁済等は行っていません。数は多くありませんが、分割弁済協定についても特定調停など裁判所で行います。

140万円以内の不当利得返還請求事件の訴訟代理の場合には、和解に代わる17条決定をとるなど出来るだけ公開の法廷での手続きによるようにしています。業者と資格者の密約を防ぐためです。

 

債務整理(業界用語で法律用語ではない)については、東京司法書士会が以下の様に定義しています。

東京司法書士会は「東京司法書士会多重債務処理事件に関する規範規則 第2条 定義」において「多重債務処理事件」(以下「事件」という。)とは、会員が、金融業者に対して多重に債務を負担する者(以下「多重債務者」という。)から受任する任意整理事件、破算申立事件、民事再生申立事件、特定調停申立事件、これらに類する事件をいう」と定義しています。「これらに類する事件」とは、任意整理事件以下の事件が、いずれも債務不履行を手段とするものであるから、そのような分割和解、支払い猶予等々、このような事件を意味するのでしょう。

 


これに対し、いわゆる過払金返還請求事件、すなわち不当利得返還請求事件とは債務者の法的権利の主張請求であって、上記定義のような債務不履行を前提とする債務整理事件とは根本的に異なるものなのです。

又、原告が実行している、「取引履歴の取り寄せという事実行為や利息制限法による再計算業務」などは、本来企業やNPO組織の会計事務担当者が行っても何ら不思議もない、社会的に正当な業務であり、すでに述べた様に、刑罰法規である弁護士法72条に違反することにすらならないものであり、そのことは金融庁のパブリックコメントの回答でも明らかにされています。

 

   日本司法書士会連合会への提言

 当事務所の方針と、日司連、司法書士会の債務処理方針とのどちらが合理的であり、国民にとって利益であり、適法であり、正義であるのか、 これを判定するのは、結局、利用者国民である。全国の司法書士を指導して来た日本司法書士会連合会は、国民にたいし、これまでの誤った方針につき釈明する必要があるのではないか。誤解では済まない。何故なら、その誤った方針により、ならなくても良いのにブラックになって信用取引をストップされたり、されていたり、損害を被った人、依頼人に相談もなく、履歴や計算書を見せずに低額和解した司法書士、報酬不明朗等々のトラブルは残高の事前確認とその依頼人への明示をしない日司連方式にも原因があったのではないか。

つまり改正貸金業法19条2に基づき、事前に残債権につき確認した上で、司法書士が、適切な債務処理を受任するのが良いか、債務者からの聞き取りと預金通帳などを調査しただけで、司法書士個人が依頼人の残債務の存否を判断し、その結果、司法書士が指定信用情報機関に事故情報として登録されることを債務者に覚悟させたうえで債務処理をした方が好ましいのかどうか、 日本司法書士連合会は司法書士の指導団体として、全国の司法書士に向けて、その処理方針についての判断と理由を明らかに示さなくてはならない。

さて、終わりに、強調しておきたいことは、弁護士会にしても、司法書士会にしても、改正貸金業法が施行されてから10年を経ようとしているのに、何故、これまで、改正貸金業法で与えられた債務者の情報受領権、19条2の権利の行使(債務者の唯一と言って良い証拠資料の収集権行使の援助)について、この権利の行使を国民に勧め、かつその援助をして来なかったのだろうか。謎である、全く不可解なのである。

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3 リスクを回避する債務処理の実行

3 リスクを回避する債務処理の実行

 

では、上記のような債務処理にともなうリスク、業者の事故情報としての信用情報機関への登録(指定信用情報機関 改正貸金業法第3章の2)を避ける方法はないのでしょうか?

 

平成20年、平成18年の最高裁判決を受けて、改正貸金業法の19条の2で規定された借主、債務者の消費者金融業者への情報開示請求権を活用すれば、そのようなリスク(業者にいきなり事故あつかいとされること)を避けた上で、債務者の返済計画に応じて、同時的にでも、期間をあけてでも、選択的にでも、債務の整理、過払金の返還請求が、安全、安心に出来るのです。

 

それが、平成25年から勝瑞司法書士が本格的に始めた債務者にたいする、債務整理前の自己情報の事前確認サービスなのです。

 

では、城南司法書士合同事務所の手続きについて説明しましょう。

 

⑴ まず債務整理の依頼を受ける、過払い金の存否を知りたいという依頼を受ける、そのような場合依頼者の方にはまず改正貸金業法19条2の権利を行使して現在までの取引状況、借入金残高について調査をして頂く、

 

つまり当事務所が依頼を受けて、依頼者である債務者の方の権利を代行して、金融業者から取引履歴と計算書を取り寄せ、その計算書に基づき利息制限法による再計算を実行し、その結果を依頼人の方に報告します

 

 

ここまでが第1段階で、これを事務所では「残高調査再計算業務」と称しています。この残高調査、再計算業務は依頼人の方の権利を行使するだけの事務作業ですから信用情報機関に事故情報として登録されることはありません。依頼人の方に不利益となるようなことも一切ありません。

 

先述のA社、B社、C社、D社の場合を見ると、もし弁護士や司法書士に「債務整理」を委任していれば、取引が停止され信用情報にも登録される(資格者の介入通知による業者の信用情報機関への事故情報の登録は貸金業法上の義務でもある。業者が登録しなければ行政処分の対象となる

 

 平成22年6月16日、日本司法書士会連合会の全国司法書士会会長あての文書では、「司法書士が行う債務整理事件処理の手順」として、

 

①アポイントメント→ ②相談→ ③委任契約の締結→ ④債務整理方針の決定→ ⑤中間報告→ ⑥終了報告→ ⑤終了後の相談となっています。

 

しかしこの手続き指針では「債権者に対する調査を行い、債務額を確認し、家計収支をもとに具体的な債務整理の方針を決める」のは、④の債務整理方針の決定の段階となります。

 

③の委任契約の締結後、司法書士は消費者金融業者に委任状の写しとともに取引履歴の請求書を業者に送り、送られてきた計算書をもとに債務額を確定してはじめて正確な依頼人の債務の状態が分かるわけですが、消費者金融業者の方では、委任状写しと履歴公開請求を受けると同時に、介入通知ありと確認、債務者への請求停止と同時に事故情報として、改正貸金業法41条の35-1 施行規則30-13-2-2に基づき信用情報機関に届け出ることになっています。

 

履歴が業者から届いていない段階では、司法書士には、債務の存否とその正確な額も過払金の存否も全く分かっていないのです。しかし、日司連の債務処理方針によれば事故情報扱いとなってしまいます。

 

日司連の示す④の、司法書士が債務整理方針を決定する段階では、すでに全カード会社からの借入れも他のローン会社からの新規借り入れもストップしている状態になっているのです。債権者からの催告がないだけです。支払いも停止するので自動的に債務不履行となります。

 

⑶ 当事務所の手続きにおいては、債務整理の委任を受ける前に、債務者の法律上の権利に基づいて債務者の取引に関する情報を取り寄せ、利息制限法に引きなおした正確な残高を事前に確認して、その結果を通知することになっています。 ですから、債務者に不利益なことは一切ありません。

 

先述した例について見れば、原告の残高調査への債務者からの依頼においては、A社だけでも、A,Bの2社だけでも、D社(調査結果では42198円の過払金があった)だけでも良いので、取引の長い一社だけをまず調査してくれないかと債務者から依頼されるケースもあります。

 

しかし、全部の調査をしてみないとD社の過払金の存在は分からないのですから、結局、残高調査においても全社調査した方が良いことは日本司法書士会連合会の債務整理事件処理指針の示すところと変わりません。

 

A社法定利率内、B社消滅時効、C社法定利率内、D社42198円の過払金ということが分かったのはあくまで残高調査をした結果なのであって、実際の手続きにおいてはD社の過払金請求だけを受任、実行すればよいということになります。

 

「残高調査再計算業務」(取引履歴取寄せ、利息制限引き直し計算)後に、約定残150万円のW社については、残高調査再計算後に、30万円の残債務があり、X社時効、Y社時効、Z社には100万円の過払金という結果が判明したケースの場合、

 

これを通常の債務整理で全社処理すると、W社30万円の残債務のおかげで、事故扱いとなり信用情報機関に登録されて5~7年金融取引が、つまり他社からの新規借り入れが出来なくなります。

 

しかし残高調査だけであれば、W社30万残、X社時効、Y社時効、Z社100万の過払金という結果が分かりますから、その結果に基づいてZ社の過払い金、100万円で、W社の残30万円を返してもいいし、W社の約定残150万円を、利息制限法に引きなおした30万円にW社に減額してもらって現行の利率で今まで通りの取引の継続も出来ます。業者にしてみれば、お客さんを減らしたくないので、そのような適法な求めには応ずるのが普通です。

 

この債務整理の選択を、依頼人の事情に基づいて、依頼人自身が出来るというのも重要で、プライバシーを資格者という他人にさらけ出さなくても、自己の設計した生活プランに基づいて借金整理をすればよいことになります(日本司法書士会連合会「債務整理事件の処理に関する指針の補足説明」3ページ下段には、

 

司法書士は、「債務整理の受任に際しては、依頼者の生活状況を包括的に聞き取り、個々の債権債務関係について取引履歴や預金通帳などを確認し、整合しない部分を質していくことも必要である。また、・・・依頼者の心情を汲み取りながら生活全般について後見的な役割を果たすなど、依頼者と濃密な信頼関係を構築する必要もある」としています)。

 

しかし、この定めは日本の一部の法律専門職が陥りやすいパターナリズム(強い立場にある者が弱い立場にある者の利益のためだとして本人の意思は問わずに介入・干渉・支援すること・・ウイッキペデイア)を無邪気に反映したもので、個人の尊厳と選択の自由権を考慮しない司法書士会独特の規定であり直ちにこれは削除すべきでしょう。

 

国民消費者のプライバシーへの配慮や、個人の選択権への尊重という原理に対する配慮が債務整理の実行においても必要なのです。

 

依頼人の方の中には、とりあえず取引の長い債務、一社だけの調査計算をお願いするという方もいます。その場合にはその一社だけでも「残高調査再計算業務」は受け付けますが、その結果が出てから、すでに弁済ずみの債務について追加調査を依頼されることも良くあることです。

 

債務者の返済計画に応じ、同時的にでも、期間をあけてでも、選択的にでも、借金整理を実行して行くことが出来ます。その間、訴訟が入れば手続きが1年以上にわたることも少なくありませんが、当事務所は、依頼人が、信用情報機関に登録されないよう、業者への債務不履行となることを避けつつ回収と弁済をはかって行きますので、時間は多少かかっても損害はないし、プライバシーも守られ、突然ETCカードが使えなくなったというような事も起こりません。

 

 以上の、「残高調査再計算業務」の結果、正確な残高が判明すると、依頼人にその結果を報告します。

 

そして、どのような債務処理をするのかしないのか、その結果に応じて相談に応じます。その債務処理を依頼人が、当事務所に委任するかどうかも、どの債務について当事務所にお任せいただけるかどうかも含めて相談に応じます。

 

その結果、依頼人から、債務の整理、過払い金の返還請求、訴訟又は本人訴訟を依頼されれば、その段階で初めて債務処理事件として受任し、消費者金融業者には、そのタイミングを見計らいながら債務処理(その内容を明記)することの通知をします。

 

最初の段階では、ほとんど過払い金請求となり、その過払い金を、必要な範囲で他の債務に弁済充当することになりますが、その結果としては、総額としての債務残高は相当に小さくなり、しかも現行では金利はどこの業者も安くなったので、利息制限法に減額の上、その残金につき、通常金利での支払いを約定通りにして、その業者との今まで通りのカード取引を継続することもあります。

 

従って、以上のような、日本司法書士会連合会の事件処理方針と全く異なる方法をとっている当事務所においては、その異なる方法を採用して以来、依頼人の債務が事故案件になったり信用情報機関に登録されるようになったりしたことは、改正貸金業法施行後8年に至る今日まで、ほとんどありません。

 

まれに例外的に業者が誤って事故登録し取引を停止することがありますが、その場合は金融庁に通報し、当事務所が債務者の苦情を処理し、登録の抹消と取引再開を業者に求めることもあります。最近の5年間ではそのような業者の誤った処理が7件(アイフル株式会社、アコム株式会社、プロミス株式会社(現SMBC株式会社)他1社)、あっただけであり、すでにその件については、業者自ら取引回復の手続きを完了し、事故情報登録からも抹消されています。

 

(5)複数債務の債務整理については、

 

当事務所は、まず(1)過払金を返還請求できるもの、(2)約定残額を減額できるもの、(3) 法定利息による取引だったもの、(4)過払い金請求権が時効消滅しているもの、の4種に分けます。

 

そして基本的には、調査後判明した、まず過払金のある債務について、回収をはかります。その回収をしてから、それを返済原資として、利息制限法に引きなおしても約定残が残る債務につき、その返済に充当し、返済負担を減じるか、全額弁済します。個々の債務についての着手のタイミングは、依頼人の方の返済の都合を見ながら、それぞれの債務につき、過払い金を請求し、回収し、減額請求し、弁済をして行くことになって行きます。

1 日司連の「債務整理処理指針」の誤り

1 日本司法書士会連合会の

「債務整理処理指針」が指示すること その誤り

 

前記手引書では、「弁護士・司法書士に相談する際には、過払い金の見込まれるような取引の長い貸金業者だけでなく、必ずすべての借金の内容について(債務者は)話すようにしてください。・・・全部の借金の整理も含めて依頼することを強くお勧めします」とあり、その半面で「破産、民事再生の申し立て、弁護士・司法書士による債務整理の開始、返済の延滞、保証債務の履行請求」があれば、信用情報、いわゆるブラックリストに載り(貸金業法41条35-1 施行規則30-13-2-2)カード会社からの借入もその他のローンも出来なくなるということも述べています。

 

続けて、しかし、債務整理にはこのようなリスクがあるけれども債務整理の開始情報が登録されたことで生じる不利益は、せいぜい『お金が借りられなくなる』ということくらいです。・・借り手の方々は、これまで消費者金融の返済に長年苦労されてきた人でしょう。借金ができなくなるということは、むしろ歓迎すべきことではないでしょうか。債務整理の開始情報が登録されることなど気にとめることなく、堂々と過払い金返還請求をすることが賢明な選択と言うべきでしょう」(「過払金返還請求の手引き」31ページ)と述べています。(ガイド31P)。

 

又、日本司法書士連合会が、平成22年1月29日に全国の単位司法書士会会長あてに日本司法書士連合会 細田 長司会長が発した「債務整理事件の処理に関する指針」の補足説明の送付について(お願い)という文書に添付された指針とその解説には「不利益の説明」という条項があり、その条項 第9には「債務整理事件の依頼を受けるにあたっては、依頼者に対し、次に掲げるものの他、不利益が発生する可能性がある事項を説明するものとする。(1)信用情報機関に事故登録される可能性があること (2)破産の場合には資格制限があること (3)不動産の所有権を失う可能性があること (4)自動車等の所有権が留保されている物件の占有を失う可能性があること」と規定して、債務整理にともなうリスクを事前に説明せよとしています。

 

第11では「債務整理事件を処理するにあたっては、合理的な理由がないにもかかわらず、依頼者の他の債務の有無を聴取しないで、又は依頼者に他の債務があることを知りながら、過払い金返還請求事件のみを処理するなどしてはならない」としている。

 

全10条となるこの指針は、改正貸金業法19条の2において、債務者は何時でも、自己の取引に係る情報を債権者に請求することが出来ること、すなわち債務者国民の債務整理に先立ってできる債務者の情報受領請求権については、全く、条文においてもその解説においても触れていないのです。

 

そうすると今日においても、全国の司法書士はこの10か条の指針と解説に基づいて、事前に債務を客観的に調査せず債務者のおぼろげな記憶を頼りに行き当たりばったりの債務整理を実行して、その結果、依頼人の債務が、事故案件(債務不履行案件)として信用情報機関に登録されている可能性やリスクが高いままに、債務整理を実行しているということを意味していることになります。

 

改正貸金業法の完全施行日が2010年(平成22年)6月18日。それから10年近く経ち、改正貸金業法施行の結果、今日では、5社以上からの返済に苦しむ多重債務者はほとんどいなくなりました。

 

今では一人の債務者につきA社法定利率内、B社消滅時効、C社法定利率内、D社42198円の過払金というようなケースが多いのです。

 

もし、日司連の処理方針、あるいは先述の手引書の指示通りに、A社、B社、C社、D社についての債務整理を弁護士、司法書士に委任すれば、催告はすぐにストップされますが、同時に貸し付けも停止され、信用情報機関に登録されて、その時からVISAもMASTERもインターネットもETCも使えなくなることになります。A社、B社、C社、D社はともかく、他の金融機関との金融取引も5年から7年の間取引が出来なくなるのです。キャッシュレス時代に、手引書が言うように「せいぜい『お金が借りられなくなる』ということくらい」で済む話では決してありません。

 

 

1 正しい債務残高を知るために

   過払金返還請求実践編

 

1 正しい債務残高を知るために

  債務者にリスクを負担させない

    城南司法書士合同事務所の取り組み

 

城南司法書士合同事務所は、平成24年1月頃から、事務所の窓口に債務整理の相談に来る方を対象に「無料残高調査利息制限法再計算サービス」の宣伝及びその事務の嘱託を受けるための勧誘をするようになりました。平成23年秋には、「無料残高調査再計算サービス」を、債務整理事務の前段の事務として、単独専門に勧誘し実行するようになりました。現在でも、事務所窓口で相談する方についてはこの前段事務は無料です。

 

それは、代表である勝瑞司法書士の長年の債務整理の実務の経験の中から、過払金を回収するためとは言え、事前に正確な残高を確定しないまま、債務者にリスクを負担させる債務整理や過払金請求の方法は、誤っていると考えたからです。

 

弁護士司法書士に債務整理を委任したとたんに信用情報機関に登録されて、以後のカード取引決済が停止されてしまうというのでは、債務者は資格者への過払い金返還請求への依頼や債務整理委任を実行するのにためらわざるを得なくなるだろうと考えました。

 

今でも専門家や資格者の間で通常行われている債務整理受任の方法は、結果的に、債務者に業者の信用情報登録公開リスクを負担させることになり、債務者の債権者からの事前の自己の債務についての情報受領権(改正貸金業法19条の2)の存在を無視して、過払い金返還の可能性につき債務者に冒険的実行を強いることとなり、これは好ましいことではありませんでした

 

例えば、平成26年10月29日発行の「過払金返還請求の手引き」(民事法研究会)という債務整理のガイドブックがあり、瀧弁護士が代表をしている「名古屋消費者信用問題研究会」が編集した現在も市販中のその入門書は、判例DVDも付録としてついているものですから全国の弁護士や司法書士の借金整理の手引書となっています。しかし、その手引書の指示、ブラックを過度に恐れるなと言う内容の指示は根本のところで間違っていると考えます。

 

というのはその指示に従った結果、債務者に避けることができたかもしれない損害(ブラック登録等)をこれまで与えて来た可能性があるのではないか、あるいは今でも与えている可能性があるのではないか、従って、そのような指示は間違っているということです。

平成クレサラ(消費者金融)興亡の歴史 

 

最高裁の記録によれば、新貸金業法の規制で、減少していた個人の自己破産が、平成16年から増加に転じ、2019には7万3095件と二年連続で7万件を超えた。コロナ感染でオリンピック延期、中止が論じられる中、インバウンド需要の激減で中小企業とそこに勤める人たちの経済的窮迫が懸念されている。2017年の個人の自己破産申立件数は、前年比6・4%増の6万8791件で、2年連続で増えた。2016年から増え始めているが、ここ数年で貸し出しが急増した銀行カードローンの影響が大きいのではないかともいわれている。

 

自己破産の件数は2003年(平成15年)の約24万件をピークに減り続けて来たが最近になって再び増加し始めたかのように見える。しかし、反面、債務整理が増えているという話は聞いたことはない。かってサラ金10社からの借入も不思議では無かった多重債務者の時代は去った。多重債務者と自己破産が社会問題となって、2006年(平成18年)に改正貸金業法が成立し、2010年(平成22年)完全施行され、利息制限法の上限(20%)を超える「グレーゾーン金利」も撤廃された。そして登録貸金業者は、消費者に対して、その年収の3分の1超の貸し出しが禁止された。

 

しかし、その一方で、貸金業法の規制の対象とならない大手都市銀行が消費者金融を直接展開し始め、その結果、銀行カードローンの貸し出し残高が急増し、2017年(平成29年)末の貸出残高は前年比5・7%増の5兆7460億円となった。制が無いので、消費者に年収を上回るお金を貸すこともあり、それが最近の自己破産増加の原因ではないかという評論家もいる。

 

かってクレサラの消費者向け貸付がピークに達した時には、貸付残高70兆円と国家予算並みの残高を誇っていた時のことを思い出す。それに比べると、消費者金融の世界は、今は何と穏やかなものかと感慨無量というところか・・。

 

自己破産を避けるために、70回、100回分割返済の無理な債務整理をし、5年も、場合によれば10年近く、毎月の返済で人生を拘束される人たちも珍しくはなかった。不動産バブルの裏にはクレサラバブルもあったのだ。

 

今その10年前、株価7000円の頃(2021年現在 株価2万二千円)を思い出してみよう。消費者金融の世界は変わった。制度も変わった。だから、もう二度とあの多重債務者時代、自己破産列島の時代はやってこないだろう。そういえば、あの頃、弁護士会の元会長、宇都宮弁護士が、市中銀行が消費者に無担保融資をすべきではないかと言っていたことを思い出す。今、市中銀行は消費者金融が稼ぎの種となっている。しかし、デフレ三十年の今、深刻な経済危機に襲われるのではないか、再び消費者無担保金融債務者破綻の自己破産時代が再来するのではないかとささやかれ始めた。

 

そこで今、不動産バブル崩壊、消費者金融崩壊の、あの頃を振り返ってみることにしよう平成の時代は、消費者金融栄枯盛衰の時代でもあった。この10年余、いつもと同じように多くの人たちが登場し、そして消え、今消えつつある人たちもいる。

 

クレサラ世界の大激変

 

2006年(平成18年)12月のことだった。改正貸金業法が成立し、実施第一段階として翌2007年、1月、ヤミ金融に対する規制強化(懲役刑を5年から10年に引き上げるなど)が実施され、12月には過剰貸付への抑制や取立て行為への規制を強化するなどの第2段階が実施された。改正貸金業法の施行が本格的段階に入った。

 

8ヶ月で多重債務者40万人減

消費者金融を利用している人は全国で1400万人いたとされる。その内多重債務者は200万人を超え、その平均借入額は約230万円にのぼると言われていた。これに対し、金融庁が2006年12月4日発表では、5件以上の借り入れがある多重債務者数は集計を始めた昨年2月末の177万人が、10月末には139万人となり、わずか8ヶ月で多重債務者は40万人も減少した。金額ベースでは無担保・無保証の借り入れ残高は、2月末には13兆8119万円に上っていたが、10月末では12兆7564億円となり約1兆円減少したことになる。又この内の90%が利息制限法を超える年利20%以上の貸付であった。

 

貸金業者1万社割れ 法改正で新規参入激減

2008年、3月7日の金融庁発表によれば、全国の貸し金業者数は2008年1月末時点で9819社、1983年の貸金業規正法施行以来、初めて1万社を割った。改正貸金業法成立直後の一年前の12月時点に比べると2013社も減少し中小業者の廃業が相次いだ。

私が、《弁護士いらずの消費者債務更生・自己破産免責完全ガイド「『超』済出発」》という自己破産本を出版した20年前、1998年時点では、3万1414社あっのだから隔世の感がある。業者数はバブル時代の1986年がピークで4万5千社を超え、2005年には2万社を割りそのころから顕著に減少し始めた。改正法の施行された2008年の1月にはアイフルが約2700の店舗を1200店に減らす大リストラを実行し、7月にはプロミスと業界5位の三洋信販とが経営統合、そして9月にはクレデイアが過払い金返還請求に耐えられず倒産した。2年後の2010年には改正法が完全施行となって上限金利は年15~20%となりわが国の消費者信用市場の姿は一変した。

 

1998年から2008年までの10年間

(現在2020年から見れば12年前の10年間  10年後の2020年の今 過払い金請求権の時効消滅が始まった)

 

私にとってあの10年、ふりかえる暇もない10年間だった。しかし今になってみれば懐かしさを感じるばかりである。それはクレサラとヤミ金との闘いの10年間でもあった。反面、司法書士業界の独占カルテル体質との闘いの10年でもあった。債務整理を本格的に始めたのは、《弁護士要らずの消費者債務更生・自己破産免責完全ガイド「『超』済出発」》(売れたのは7000冊で、宇都宮先生の足元にも及ばないが、編集者の話では3割位は同業司法書士の入門書として売れたらしい)という自己破産本を出版したのは1998年のことであるが、この本を書いたのも弁護士70万円、司法書士40万円という当時の自己破産費用のあまりの高さに怒りを覚えたからだった。

 

その頃は、司法書士も弁護士も、広告や価格競争が禁止されていた(この広告価格競争の禁止は宇都宮元弁護士会会長は今でも主張されている。国民の皆さんはこの禁止、つまり専門職間の競争禁止について、どう思われるだろうかこの事が消費者に、特に供給側(資格者)からの情報アクセスから遠ざけられていた多重債務者の皆さんたちに、どれほど大きな損害を与えていたかは、今日、振り返ってみれば一目瞭然である。10年後の今、独占状態の過去に戻って欲しいと願う弁護士、司法書士が、実は業界の本音、多数派となっている。弁護士増員、受験者の3割が司法試験に合格するとなった今、認定司法書士制度すら廃止すべきとする弁護士の本音がしばしば聞かれるようになっている。

 

多重債務者8ヶ月で40万人減少の原因にグレーゾーン金利の過払い金返還請求、訴訟の激増が指摘されているが、この裁判上、裁判外での請求を、実質的に支えているのは司法書士や弁護士である。特に弁護士とは違って、全国的に均在する認定司法書士活躍の貢献は大きかった。このことを一番良く知っているのはマスコミではなく相手方の貸金業者なのであった。

 

認定司法書士以前には代書権しかなかった司法書士の私は、もっぱら自己破産の代書をやっていた。その後特定調停制度が議員立法で出来、早速これを債務整理に活用した。ついで法律扶助協会が発足する。これで10万円の自己破産が可能になった。その頃、ヤミ金被害が全国に広がり始める。まだ代書権しかなかった私は、特定調停制度を活用してヤミ金被害者を救済した。そしてついに司法制度改革で、司法書士に簡易裁判所の訴訟代理権が与えられる。私は直ちに過払い金返還請求訴訟に着手した。そして貸金業法改正を機に、やっとこの国の消費者信用市場の異常さが是正されて行くことになる。

 

私はもともと貸金業者撲滅という立場には立っていなかった。圧倒的に強者である貸金業者と、弱者である消費者との信用取引を公平公正にするべきであり、それが正義なのであるからその違反については法の力で是正すべきであり、それこそが法律職の使命と考えていた。

 

改正法施行初年度の多重債務者40万人減少という大成果の背景には、最高裁判所における判例の積み重ね、法制度の拡充、司法制度改革による認定司法書士制度の登場、独占禁止法による弁護士、司法書士制度への競争政策の導入、インターネットによる社会経済の情報化の飛躍的進展があった。

 

弁護士の法律独占に風穴をあけた規制改革の具体的な最大の成果がこの多重債務者40万人減少ということではなかろうか。司法制度改革、規制改革がなければ、私もホームロイヤーズも、業界話題のアデイーレの石丸弁護士も存在していなかったことになる。